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2022.8.1お知らせ

ドローンエキスポ(DRONE EXPO 2022 in AICHI)が開催されました!

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ドローンエキスポは、近いうちに実現が期待されている「ドローン前提社会」を体感できるイベントとして愛知県で開催されました。多くの企業が事業にドローンを取り入れていて、デモンストレーションとともに今後の展望の説明が行われました。この記事では、ドローンエキスポで紹介されたドローンを用いた事業や新しい機能についてお伝えします。

当日の映像はこちらからご覧いただけます。

ドローンエキスポの概要

ドローンエキスポは、産業用ドローンメーカー「PRODRONE(プロドローン)」が主催し、業界関係者やメディア、招待客に向けて行われたイベントです。愛知県豊田市の藤岡ヘリポートで2022年7月5・6日の2日間にわたって行われました。

2022年は、ドローンの活用のレベル4である有人地帯での目視外飛行が解禁予定で、ドローンによる物流社会の実現が迫っています。特に、山間部や離島におけるドローン物流の実現により、緊急時でも必要な物資を提供できることが期待されています。また、災害時に人の立ち入りが困難な場所にドローンを飛ばすことで迅速な対応が可能となります。

ドローンエキスポでは、ドローンが飛び交う社会の実現を前に、ドローンが実際に飛行する様子を公開し、ドローンへの理解や関心を高めることを目的としています。

イベントでは、PRODRONEの製品を利用している企業や団体によるドローンのデモンストレーションや、PRODRONEが開発中の製品の説明などが2日間にわたって行われました。

台風の影響で時折強い雨が降る中での開催でしたが、天候によりドローンの高い性能を示すことができ、満足度の高いイベントとなりました。

各企業による説明・デモンストレーション

PRODRONEの製品を利用している企業や団体が、日頃どのようにドローンを活用しているか、今後の展望も含めて説明しつつデモンストレーションを行いました。

豊田市消防本部

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豊田市消防本部は、特別仕様のPD4-AWを用いて、山中での遭難者救助を想定した訓練を実施しました。ドローンに搭載されたカメラの映像を見ながら遭難者を捜索し、遭難者を見つけるとドローンからホイッスルを投下します。遭難者がホイッスルを吹いて地上捜索隊に居場所を知らせるとともに、ドローンが遭難者の上空にホバリングすることで要救助者の位置を示すことが可能であることを示しました。

また、ドローンは火災現場の状況把握や、海難救助にも活用できることが説明されました。火災現場では、燃えている範囲や状況の把握を、熱を検知するサーマルカメラを用いて行っているとのことでした。

株式会社快適空間FC

株式会社快適空間FCは、測量事業を展開している企業です。

レーザースキャナーを搭載したPD6B-Type3を用いて、ドローン測量のデモンストレーションを行いました。レーザースキャナーを用いた測量では、木が生い茂っている区域でも地表の状態を正確に捉えることができ、短時間で正確な測量を行えることを説明しました。

また、夜間や多少の降雨の中での測量も可能で、さらに短い期間で測量を行うことも可能です。また、災害時には被害状況を正確にとらえて遭難者の捜索チームに伝えたり、二次災害に備えて地盤の状況を把握したり、測量以外でも使用用途が拡大しています。

クオールホールディングス株式会社

クオールホールディングス株式会社は、全国に保険薬局を展開する企業です。

山間部・離島等、地方に医薬品が届かない不便さや不安感を解消するために、通常時や災害などの緊急時を想定した医薬品の配送体制の整備に向けた実証を行っています。

デモンストレーションでは、PD6B-Type3に温度管理や位置情報管理ができる医療品運搬ボックスや20kg のウェイトを積んで飛行を実施しました。重量のある経口補水液や栄養ドリンクなども安全に運搬できることが示されました。

名古屋鉄道株式会社

名古屋鉄道株式会社は、ドローンによる線路網の点検や災害時の物流に向けて実証実験を重ねてきました。また、「ドローン・空間情報事業への取組み」の推進のためにドローンスクール事業を展開するとともに、地域課題の解決のためにドローンサービスの事業化に向けた取り組みを行っています。名古屋鉄道株式会社とPRODRONEは、安全・安心の「空のインフラ」を構築し、社会に貢献することを目的として、業務提携契約を締結したことを発表しました。

デモンストレーションでは、点検用のPD4-XA1に光学20倍ズームや赤外線カメラを搭載し、安定したホバリングを披露しました。

PRO DRONEによる開発中の機能紹介・デモンストレーション

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PRODRONEの最高技術責任者や開発部長による、開発中の機能の紹介やデモンストレーションが行われました。

社会実装早期実現に向けた機能紹介

PRODRONEでは故障による墜落のリスクを下げるための機能を開発していることを説明しました。PRODRONEが開発中の機体には、複数のマイクロコンピューターユニットが搭載されており、通常は別々の機能を持っています。

万が一、メインのマイクロコンピュータユニットが異常を起こした際、他のマイクロコンピュータがその異常を検知し機能を代替することで墜落に至るような故障を防ぐフェイルセーフ(安全制御)の実現を目指しています。現在は開発の最終段階にあり、年内の実装を目指すと発表されました。

長期間、長距離飛行の実現

約120分の長時間飛行と強力な台風性能を持ち、100km以上の連続飛行が可能なシングルローター型ドローンが紹介され、監視用と物流用の2機のデモンストレーション飛行が行われました。圧倒的な長時間・長距離飛行性能や耐風性により、海上での監視や離島間の物流などに適しています。物流用機体に装着されたバッグからは血液パックや緊急医療セットが取り出され、その容量が示されました。

重量物運搬ドローン

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開発中の40kg以上の荷物を運搬できるドローンのデモンストレーションが行われました。将来的には50kgを積んで50kmを移動できる機体製作を目指しているとのことです。40kgの荷物を持ち上げて移動する様子が示されました。

全天候型ドローン

全天候型ドローンPD4-AW-AQは、モーターの下にフロートが装着されているため水没せず、安定して水面に浮き、機体下部のカメラで水中の撮影も可能です。高圧洗浄機で水をかけても問題ないとされる、IP55レベルの防塵防水機能を搭載しています。

通常の飛行も最高速度80km/h、耐風性能10m/sと、高い飛行機能も兼ね備えています。

 

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