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2022.6.2ドローン事業
上空から広範囲で見落としなく点検ができるドローンを使った太陽光発電点検。点検にドローンを使うことによって、点検にかかわる人材を削減でき、効率も良いことから多くの企業が導入しようとしています。
しかし、「費用相場が分からない」「維持費が高そう」「本当に精度が高いのか不安」という声も多くあります。
そこで、本記事では、太陽光発電点検でドローンを使う際にかかる費用やメリットなど、知識がない人でも分かりやすく解説しています。ドローンを活用した太陽光発電点検に興味のある方は是非参考にしてみてください。
ドローンを活用した太陽光発電点検とは、ドローンからの空撮や赤外線カメラと普通のカメラを使い分けながら行います。上空からの撮影は視界が開けており、高効率で点検を行うことができます。従来は多くの人員と長い時間をかけて点検が行われていましたが、ドローンを用いることで短時間かつ少人数で点検を行うことができます。
まずは、太陽光発電点検にドローンを活用するメリットについて詳しく解説していきます。
ドローンによる太陽光発電の設備の点検は、従来のものと比べてはるかに人員を削減できるというメリットがあります。従来ではすべての太陽光パネルを1枚ずつ、人間が点検していたため多くの時間と人員が必要でした。その点、ドローンを使用すると熱感知カメラで異常箇所をすぐに見つけることができます。異常箇所にのみ作業員が赴き点検や修理を行えばよいため、点検をする人材を削減できます。
ドローンを用いた点検では、点検期間も短時間で人員も少人数で抑えられることで効率が改善された結果、点検にかかる費用や人件費などを抑えることができます。また太陽光パネルの異常を早期に見つけることができれば修理の費用も安く抑えられるので、様々な費用が削減されます。
詳しい費用は後ほど記述しています。
ドローンを用いた点検では、上空から点検を行うため精度がとても高く、見落としなども防止できます。それに比べ目線点検は、ホットスポット(付着物の影)や低温度の機能が停止している部分など見えずらい箇所があります。そのため、異常個所を見落としてしまうケースもありました。
ドローンを用いた点検では、現場を撮影して設備の点検を行うため、空撮映像を点検履歴として残しておくことができます。もし万が一、異常が発生しても、映像や画像などの過去の点検履歴を遡って原因を探すことができます。点検記録を保存しておけば、いつでも確認することができるため、仮にお客様からお問い合わせがあった場合にも、すぐに結果を共有できます。
上空から撮影することで地上での太陽光パネルによって視界が遮られることがなくなります。そのため、対象物同士の位置関係がわかりやすくなります。従来の点検方法だと、地上を歩き回り対象物同士の位置関係がわかりにくかったというケースがあったことから、ドローンを活用することによって対象物同士の位置関係をより分かりやすくすることができます。
ここからは、「複数のドローンを飛ばしたいけど事故につながりそうで心配」、「今後の費用が安くても初期費用はどうなのか」などといった疑問に対して注意するべき項目を解説していきます。
ドローンの操縦はそう簡単にできることではなく、完璧に操縦するまで時間がかかってしまいます。対面飛行になったときにドローンの左右動作が逆になって操作を誤ってしまったり、飛行しているうちに前後が分からなくなってしまったりと、操縦には時間がかかってしまうのです。対処法としてヘッドレスモード(操縦者から見た視点)が挙げられるのですが、基本的にはコツコツと練習を積むことをおすすめします。
日本の航空法では目視外のドローンの飛行は罰金や懲役の対象です。ドローンの飛行は航空法や小型無人機等飛行禁止法などの規制があるので以下のような条件下で飛行しましょう。
①日中での飛行
②目視の範囲内
③人との距離の確保
耐候性や電波障害に強い産業用のドローンを購入するには、1台200万円程することがあります。一般的な高性能のモデルを購入する場合は20万円前後で購入することができます。しかし、空撮などで使う電波障害や耐候性のあるドローンを購入する場合は、産業用のドローンを買ったほうがいいでしょう。産業用のドローンはとてもコストが高いのでそれなりの初期投資が必要です。
ドローンで撮影したものを電波で送信する場合、ドローン本体の操縦する電波に不正に介入し操縦権を奪われてしまったり、映像を無断で見られたりするリスクがあります。なので、重要な施設などでドローンを飛行させて撮影する場合は注意が必要です。市販機ではなくセキュリティに強い、特別に作られたドローンを使用して点検を行う必要があります。
ドローンを使用した点検では、複数飛行させる場合において混線などに要注意です。産業用のドローンは基本的に「5.7GHz」の周波数ですが、同じ周波数を使用すると混線が起きてしまいます。至近距離でプロポ(コントローラー)を操作している途中で、映像が乱れたり、モニターが突然真っ暗になってしまったりということが起こるかもしれません。最悪の場合は、混線を理由にドローンを制御できなくなり墜落してしまったり、暴走してしまったりという可能性があります。とても危険なので以下のような状況下で操作をしましょう。
①同時飛行させるドローンを制限する。
②ドローン同士かつプロポ(コントローラー)を持つ操縦者同士の間に一定の距離を保つ。
ドローンを飛行させる際は天候がいいときに飛行させましょう。ドローンは基本的に防水、防塵の機能を備えていないので悪天候時に飛行させるのは控えましょう。また、悪天候によって地面の状態が悪いときは本体に泥などの汚れがついてしまうため、ハンドキャッチで着陸させることをおすすめします。
メンテナンスを怠るとパネル表面などに汚れやほこりが溜まってしまい、発電効率が低下するだけでなく、各機器にも故障を引き起こす原因にもなってしまいます。最終的に太陽光パネルの寿命を縮めてしまうのでメンテナンスは怠らないようにしましょう。また、太陽光発電システムの設置にかかる費用の平均は1kwあたり28.6万円程します。(2020年度)
住宅用太陽光パネルのメンテナンス費用の目安は4、5年に一度5万円〜10万円の費用が掛かります。また住宅太陽光発電の場合は初期費用にメンテナンス費用が含まれている傾向があります。そして、住宅に設置する太陽光パネルの平均積載量は4.4kw〜4.5kw程なので、130万円程度が設置にかかる費用の平均です。4.4kw〜4.5kwほどの太陽光パネルを設置する場合、パネルの枚数は20枚ほどになります。
産業用(50kw未満)太陽光パネルのメンテナンス費用の相場は年間10万〜30万円程の費用が掛かります。また初期費用は1500万円以下必要です。そして年間の収入については、49kwの場合140万円ほど儲かるので太陽光パネルのメンテナンス費用10万円〜30万円程/年間も含めて、13年ほどで元が取れる計算になります。
産業用(50kw以上)太陽光パネルのメンテナンス費用の相場は年間100万〜200万円/mw程の費用が掛かります。また初期費用は1500万円〜2000万円ほどの費用が必要になりますが、海外のメーカーになれば1500万円以下に抑えることも可能です。そして、年間の収入は、100kwの場合300万円以上儲かります。そのため、(kw数が多いほど儲かる)日本のメーカーの場合は、8年ほどで元が取れる計算になります。
今回は、太陽光発電点検でドローンを使うメリットから費用まで細かく解説しました。ドローンを活用することによって人材削減や作業の効率化ができるので、太陽光発電点検にドローンを導入する事はおすすめです。
本記事を読むことによって、太陽光発電点検にドローンを活用する際の注意点や問題点も確認できるため、太陽光発電点検にドローンを導入しようと考えている方は、是非本記事を参考にしてみてください。