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2022.5.12ドローン事業
名古屋市に本社を構えるドローンメーカーのPRODRONEは、農業、土木などにおける撮影や測量といった分野で用いられる産業用ドローンの開発を担っているメーカーです。そんなPRODRONEから、国内で初めてドローン 配送事業の本格運用に採用された機体が発表されています。このドローンは、高出力モーターと大径プロペラの組み合わせにより、余裕のあるペイロードで安定したドローンサービスの運用を実現することができ、既に実用もされています。
今回は、PRODRONE社から発売されている、PD6B-Type3について性能や特徴について解説していきます。
目次
大きさ | 2,169×2,387×551mm |
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機体重量 | 20kg |
最長飛行時間 | 28分(機体のみ) |
飛行可能風速 | 12m/s |
最高速度 | 60km/h |
バッテリー | 16,000mAh × 4本(ホットスワップ可能) |
PD6B-Type3は、国内で 初めてドローン 配送事業の本格運用に採用された機体です。機体設計やシステム冗長化により高い安全性を実現し、保護等級 IP44 、 前方衝突防止機能 など高い適応性と安定したフライトを実現しました。
雨天でも確実な飛行を可能にするIP性能や対象物検知に役立つ視差カメラ、あらゆるフライトミッションに対応できるコントローラーが標準装備されているなど、ドローンを使った配送や災害調査分野に特化しているドローンです。
物流、災害調査、重量物運搬目的で使われることが多く、特に安定的な飛行能力が特徴のPD6B-Type3ですが、その他にも特徴があります。
高出力モーターと大径プロペラを組み合わせることによって、ペーロード(最大積載量)30kgを実現しています。現在の法規制では機体と貨物の総重量が25kg以上になるとドローンとみなされなくなってしまうので、実際は貨物5kg(航空法25Kg規定)まで乗せることができます。これによって、より精細なデータ取得が求められる測量業務などで、リーグルレーザーや超高精細カメラなどの搭載が可能となりました。
さらに、データ取得時に安定した飛行姿勢を取れることによって、正確なデータ取得を可能にしました。このドローンは物流業務にも多く利用されており、余裕のある積載量によって安定したドローンサービスの運用を実現しています。
やりたいことによってドローンに求める性能が変化していくことに対応し、ズームカメラやズームカメラ +赤外線カメラ、レーザー測量装置などを、自在に搭載することが可能です。ただ、運送するのではなく、調査や観測などさまざまな分野において利用が期待できます。
ワンタッチでアームを広げる事ができ、アームを閉じると通常時の半分以下の大きさになるなど可搬性が高いのが特徴です。さらに、保護等級 IP44、 前方衝突防止機能 など高い適応性と安定したフライトを実現しています。
このドローンは、国内で初めて配送事業の本格運用に採用されたドローンで、既に複数の場所で実証実験などもかねて活用されています。気になる実際の飛行実績はこちら!
1,過疎地区にて目視外飛行
→マルチでは日本初!遠隔医療後に薬局より薬を14Km先の離島へ輸送
2,長野県伊那市にて過疎地区物流サービス
→サービスインは日本初!レベル3飛行
3,東京災害物流実証実験、広島市街地物流実証実験
特に2つ目でご紹介した長野県伊那市では、既に日常的にこのドローンが配送に関わっているということで、現在の物流業界が人手不足に困っている現状を打破するものとして地域住民の方にとっては無くてはならない存在になっていくことでしょう。そして、今後はドローンの法制化が進み、過疎地域だけでなく都市部でもドローンがネット注文した商品を運んで来てくれることが日常になるのではないでしょうか?
レベル3飛行とは、「DID(人口密集地区)以外での目視外飛行(機体情報、映像の確認ができる状態での飛行)」を指しています。ドローンを目視できないといけないレベル1、双眼鏡などでドローンの飛行を補助する人が必要なレベル2と比べてどんどん実用化に近づいています。
これからは朝起きたら、スマホに「何時ごろ商品が届きますよ」という通知が入って、その時間ピッタリに玄関や庭先で気軽に商品を受け取ることが出来る、そんな将来が身近に、すぐそこまで来ています。
また、現在2021年12月20日より、無人航空機、いわゆるドローンやラジコン機の登録制度がスタートしました。2022年6月1日以降は、国に機体番号などを登録していない機体を飛ばすことができなくなります。ドローンやラジコン機であれば全て登録が必要という訳ではなく、条件に当てはまる機体は登録しておかないと飛行できない規制です。
その登録が必要かどうかを見極めるのはただ1つ、「屋外を飛行させる100グラム以上の機体かどうか」です。今回ご紹介しているPD6B-Type3は、登録対象となります。さらに事前登録期間(2021年12月20日から2022年6月19日まで)後に機体登録をした場合は、自動車でいうナンバープレートのようなリモートIDというものを機体へ取り付けが義務化されます。
今回はPRODRONE社のPD6B-Type3の性能や特徴についてご紹介させていただきました。今後は、高所からの撮影だけでなく配送・物流事業や測量、農業などの幅広い業種において活躍の場所を増やしていくドローンから目が離せません。
またこのPD6B-Type3は無人航空機登録の対象となっております。購入をご検討される方は購入時期によっても登録が必要なもの、不要なものがあるのでしっかりと確認をされてご購入ください。